秘仏がひっそりと守る、山の中のパワースポット

大塩虚空蔵菩薩堂大塩虚空蔵公園案内板

菩薩堂は山の中腹に建っており、境内には古い松の木が生い茂り、緑豊かなパワースポットになっています。

その歴史は古く、812年に弘法大師が大塩に立ち寄り、1本の木から2体の虚空蔵尊を刻み、元木の像を大塩に、末木の方を柳津に安置したとあります。そのため大塩の虚空蔵尊は柳津の姉仏と言われています。

本尊には秘仏とされる木造金箔坐像が安置されています。

祠堂の西北に高さ30mの巨大奇岩があり、その根元が高さ2.7mの洞窟となっており、もとはそこに本尊を安置していました。現在はその中に石像が祀ってあります。この巨大奇岩は写真でみるよりも実際に目で見た方が圧巻。

周囲は駐車場や遊歩道が完備された公園となっていて、自然散策スポットになっています。

大塩虚空蔵菩薩堂大塩虚空蔵菩薩堂

名称

大塩立岩虚空蔵

開基

弘仁三年壬辰(八一二)僧空海

本尊

虚空蔵菩薩堂

境内

東西十五間南北六間

所在

福島県耶麻郡北塩原村大字大塩字虚空蔵6653

住職

明治初年まで立岩山喜福院大塩寺が司祭管理してきたが、其の後大塩区が管理。

由緒

古文書等によると「人皇五十二代嵯峨天皇の御宇、弘仁三年壬辰(八一二)弘法大師勅令により諸国行脚の折に天下泰平五穀豊穣村民長久のため立岩山立像権現虚空蔵菩薩と勧進ありと伝えられ、古来より崇敬されて来た。

村上八町余のところに立岩と称し奇岩聳え立つ岩窟があり、往古にはこの岩窟の中に虚空蔵様が祀られ、辰巳(東南)に向かって拝殿があったと伝えられており、弘法大師御作のさい、一木の「元木」の方で刻んだものを大塩に、「うら木」で刻んだものを柳津に安置されたので、立岩の虚空蔵様は柳津の虚空蔵様の姉にあたると言い伝えられてきた。

「御堂四間四面、境内東西十五間、南北六間、修験喜福院是を司る」と『新編会津風土記』にあるが、現在の御堂は寛政元己酉年(一七八九)六月に再建された事が「喜福院大塩寺古文書」によって明らかである。

昭和六十二年八月十日に会津史談会坂井正喜氏(会津若松市文化財調査員)の佛像調査の際に虚空蔵様の胎内銘が以下の通り発見された。

胎内銘

弘法大師御作 宝永五巳子天

九月十二日 再興成就

願主 河沼郡栗宮 覚圓浄水

佛工 若松大和町 喜兵衛尉

宝永五年(一九〇八年)河沼郡湯川村の栗宮覚圓なる人が大旦となり、若松の佛師喜兵衛尉をして補修完成したのが現存する空蔵菩薩像と言うことになる。

本尊は本造黒漆塗金箔仕上げであるが永い星̪霜の内に金箔が剥落し下地の黒漆が大半見えているが、実に見事な佛像である。

アクセス

■車の場合
道路向かい側の駐車場(下記MAP中央部)を利用。

■公共交通機関の場合
会津バス「大塩新田」下車
⇒バス時刻表はこちら(喜多方⇒大塩⇒裏磐梯)

 

⇒歴史・文化一覧はこちら